スーダンで二〇二三年四月に国軍と準軍事組織RSFの間で突如戦闘が開始され、またたく間に全土に及ぶ「内戦」状態に至ってから、三年近くが経過しようとしている。
こうした中で、最近報じられた目立った動きとしては、二〇二五年九月に米国・エジプト・サウジアラビア・アラブ首長連邦(UAE)の四カ国による「共同声明」が発せられたことが挙げられる。
同声明は戦争終結に向けての方向性を示したという意味で基本的には積極的な意味を持つが、その背景や性格をめぐってはさまざまな問題点も指摘されている。
他方で、市民自らによる平和を求める動きとしては、二〇二五年のノーベル平和賞有力候補として、スーダンのERR(緊急対応室)という組織の名が挙がっていたことが注目される。「緊急対応室」は純粋に市民のイニシアチヴで始まった運動で、国軍・RSFのいずれにも与さず、内戦下の危険な状況の中で草の根の人道支援活動(食糧・医療提供や紛争地からの避難支援)を展開している点が高く評価されていた。実際にはノーベル平和賞は、(同賞への強い執念を示している)トランプ米大統領に授与されることは——少なくとも今回は——さすがになかったが、ベネズエラの反体制派指導者マチャド氏に授与され、そのベネズエラに対して今まさにトランプ政権が軍事侵攻および体制転覆を企てている、という奇怪な顚末となった。
以下では現在のスーダンにおける戦争と平和をめぐる状況を、四カ国声明が示す「国際社会」および域内諸国の姿勢や、それに対しスーダンの人々が向ける眼差し(批判や分析)を手がかりに検討してみたい。








