【関連】特集:米=イスラエルの戦争――ガザからイランへ(『地平』2026年5月号)
【この著者の本】『イスラエル=アメリカの新植民地主義――ガザ〈10.7〉以後の世界』(地平社)
イラン人にはきわめて長い歴史的記憶がある。
彼らが紀元前334年のアレクサンドロス[3世]によるペルシャ侵攻について語る様子は、まるでそれが先週の火曜日に起きたことであるかのようだ。それに続く7世紀と13世紀に起きたアラブおよびモンゴルによる征服も、ほんの数日前の出来事であるかのように語られる。
イスラエルが煽動して2026年2月28日に始まったアメリカ合衆国との共謀によるイラン侵攻は、現在も絨毯爆撃と残忍な徹底破壊が急速に進行中であり、イランは長期にわたって続いてきた[被侵略の]歴史の渦中に再び戻りつつある。すなわち、中東地域における入植者植民地であるイスラエルと、数十年にわたるサディスティックな介入で持ち堪えてきた機能不全のアメリカ帝国との連合軍による、最も悪質な植民地主義的・帝国主義的暴虐さと運命的に対峙する中で、イランはそうした歴史へと戻るのである。
イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相も例外ではない――どこからともなく突然生えてきたキノコなどではない。自身の入植者植民地を取り巻く世界に対する彼の邪悪な企みは、ジェノサイド的なシオニズムの最深層から浮上してくるものだ。何ということか、パレスチナ、レバノン、シリア、イエメン、そして今やイランまでも――これらすべてが、完全な破滅と絶望に瀕している。このイラン侵攻は、シオニズムの淫夢であり、その夢を丸ごと具現化したものである。イランが歴史的記憶の中心へと舞い戻るというこの重大な出来事の意味は、いくら強調してもしすぎることはない。
国家主権
イランは、長く波乱に満ちた歴史の中で、幾度も侵略を受けてきた。紀元前4世紀のアレクサンドロスによる侵攻で、アケメネス朝ペルシャは滅亡した。7世紀のアラブによる征服でサーサーン朝ペルシャは崩壊した。その後、トルコ系民族による侵攻[11世紀のセルジューク朝]やモンゴルによる侵攻[13世紀のイルハン朝]が続き、それぞれ独自の紆余曲折を経て、歴史は急速に展開していった。
1722年のアフガニスタン[ホータキー朝]による侵攻は、サファヴィー朝に終焉をもたらした。ロシアによるイランへの侵略は18世紀から19世紀にかけて続いた。続いて1941年にはイギリス軍とソビエト連邦軍とが侵攻し、そして1980年から1988年にかけてはイラクが侵攻した[イラン・イラク戦争]。その歴史は長く、記憶は複合的である。
これらは、世界の征服者たちや帝国主義的な領土奪取の標的とされてきたイランが歩んできた、長い歴史の目印となる出来事である。そして今やイランは、ヨーロッパの入植者植民地[イスラエル]という尻尾が、アメリカ帝国という犬を振り回すような、大胆かつ露骨な攻撃の舞台となっている。
こうした侵略が次々と途切れることなく続いた長い歴史のために、逆説的にもイランは文明的な統一体へと変化した。イラン自身の内的文化・文明的推進力だけでなく、周期的にイランを標的としてきた歴代の宿敵たちのおかげで、逆説的にもイランは一貫性を確固たるものにしてきたのだ。侵略と征服を受けるごとに、イランおよび、ペルシャ人のコスモポリス[世界国家、もしくは国際都市]は、より強く、より自信に満ちた姿で現れる。
いかなるよその国家も、この国[イラン]の主権に対して実質的な支配を確立したことは一度もない。それらはすべて招かれざる客にすぎない。来ては去っていくだけだ。真の主権、すなわち郷土に対する揺るぎない所有権は、多文化的な多様性を備えたイラン国民にこそ属するのであって、今日支配していても明日には去ってしまうような者たちに属するのではない。ヨーロッパ人たちがパレスチナの心臓部に、毒を塗った短剣のように植えつけた、「イスラエル」と呼ばれるジェノサイド的な飛び地は、入植者植民地の悪の凡庸さに囚われているがゆえに、この単純な事実を決して理解することはないだろう。ユダヤ人の歴史もパレスチナの土地も同様に占領した彼らは、近隣への陰謀を企て、その土地を奪い、指導者も市民も区別なく殺害し、女性や子どもを生きたまま焼き殺し、油田を爆撃し、地下資源を略奪することに忙しすぎて、それ以外にこの世界の何事も理解する余裕などないのだ。








