合憲判決の衝撃
二〇二五年一一月二八日、東京高裁は法律上の同性同士の婚姻を認めない現行の民法・戸籍法は合憲であるとの判断を下した。「結婚の自由をすべての人に」訴訟の六つめの高裁判決である。
この合憲判断は、それまでの五つの高裁判決がすべて違憲判断だったこともあり、訴訟関係者をはじめ、大きな衝撃をもって受け止められた。なぜ、他の高裁判断とは大きく異なる結論へと至ったのか。これまでの一連の判決を比較しながら、「結婚の自由をすべての人に」訴訟が何を問うているのか、という視点から考えてみたい。
これまで地裁と高裁、あわせて一二の判決がある。そのうち、合憲判断は二件(大阪地裁、東京高裁(第二次))。
違憲状態とした三件はいずれも地裁(東京(第一次)、福岡、東京(第二次))であり、現行法は二四条二項(個人の尊厳に立脚した婚姻・家族法制)に違反した状態にあるとの判断である。違憲判断七件の内訳は、地裁二件と高裁五件で、うち二四条二項への違反が六件(名古屋地裁、札幌・東京(第一次)・福岡・名古屋・大阪高裁)、一四条(平等・差別禁止)への違反が七件(札幌・名古屋地裁、札幌・東京(第一次)・福岡・名古屋・大阪高裁)、二四条一項(婚姻する権利)違反が一件(札幌高裁)、一三条(個人の尊重・幸福追求権)への違反が一件(福岡高裁)である。それぞれの判断の論理展開や結論の違いには多くの関心が寄せられており、憲法学を中心として、数多くの書籍や論文が公刊されている。
注目したいのは、異なる論理展開や結論が示されつつも、すべての判断には次のような共通した認識が存在している点である。









