【連載】電力総連の研究(5)現役組合役員が語る組合活動

後藤秀典(ジャーナリスト)
2026/07/03

関電労組役員と会う

 待ち合わせたのは、大阪市内の某所。やってきたA氏は、関西電力の中堅社員で関西電力労働組合(関電労組)の役員を務めている。明るく挨拶し、自分の意見をはっきりと話すA氏は、職場でも組合でもまわりから信頼され、みんなを引っ張っていく人だろうと感じさせられた。A氏は「特に隠すことはない」と取材に応じてくれた。

 関西電力の労働者で組織される関電労組は、会社とユニオンショップ協定を結んでいる。その会社で働く労働者はすべてその労働組合に加入しなければいけないという労使間の協定だ。つまり、管理職を除く関西電力社員=関電労組組合員ということになる。関西電力は、関電労組との関係について、次のように述べている。

 「『会社の生産性向上とこれに伴う労働条件の向上』を労使共通の目的に掲げ、長年の歴史を経て構築した強い信頼関係を基に良好な労使関係を築いています。現在も、この関係を継続するため、労使間で懇談や協議を実施し、労使間の相互理解を図りながら、事業運営をおこなっています。」(関西電力のウェブサイトより)

 関西電力と関電労組は、目指す方向は同じで、関係性は良好だということだ。

福島第一原発事故当時のこと

 まず聞きたかったのは、2011年3月11日に発生した、東京電力福島第一原発事故のことだった。原発事故を起こしたのは東京電力だが、関西電力への世間からの反応はどうだったのか。

後藤秀典

(ごとう・ひでのり)ジャーナリスト。1964年生まれ。NHK「消えた窯元10年の軌跡」、「分断の果てに〝原発事故避難者〟は問いかける」(貧困ジャーナリズム賞)など制作。著書に『東京電力の変節――最高裁・司法エリートとの癒着と原発被災者攻撃』(旬報社)、『ルポ 司法崩壊』(地平社)がある。

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