聞き手:天笠啓祐
――ワクチンをめぐる議論は、新型コロナ・ワクチン接種以降、ワクチンを一切認めない声が強まってくる一方で、ワクチン批判を一切許さないという動きも強まる状況になり、ワクチンについてまともに議論、あるいは評価できない状況になっています。そもそもワクチンをどう見たらよいのか、お伺いしたいと思います。
山田 ワクチンというのはもともと、ウイルス感染症には2度はかからないという事実にもとづいて作られたものです。ワクチンを射って軽く感染させておこうというシンプルな考え方です。そのため、従来のシンプルなワクチンは、接種すると体内で何が起きるか分かるわけです。
しかし、このところそれが分からない状況になってきました。最近のメッセンジャーRNAワクチンのように、従来の素朴なワクチンでなくなってしまうと、からだの中で何が起きるか、分からなくなってしまうのですね。また、従来のワクチンでも、回数を重ねて接種する場合、あるいは何種類ものワクチンを同時に接種する場合も増えている。そうしたときに体内で何が起きるか、分かっていない。
たとえば三種混合ワクチン(破傷風、ジフテリア、百日咳)は3回射つことになっているが、なんで3回なのか分かっていない。ワクチンは、抗原抗体反応を用いているので、抗体を調べれば1回ではどれほど抗体ができて、2回ではどれほどできるかが分かります。そこで大阪の小児科医が抗体を調べたところ、2回射っても、3回射っても、抗体の数があまり変わらないことが分かった。そこで私の連れ合いで小児科医の梅村は2回接種で行なっていた。しかし「他の医者が不公平だと言っているから、3回接種で行なってほしい」という圧力がありました。新型コロナウイルス感染症の流行に際しても、きちんと抗体を調べれば感染の広がりやワクチンが効いたかどうか分かるのに、そういうことが行なわれなかった。
今回のメッセンジャーRNAワクチンのような新しいワクチンが使われる際には、本来は接種した人について抗体を調べなければいけないし、調べればワクチンが効いたかどうかわかるわけです。そんな基本的なことを行なっていない。緊急輸入ということで、ファイザーなど製薬会社の言いなりになってしまった。このような新しいワクチンを効果も副作用もわからないまま射つのは、壮大で危険な人体実験です。
子どものからだへの影響は
――複数回接種や同時の多種類接種などで何が起きるか分からない状況にあるということですが、これはとくに子どもの体への影響が大きいのではないでしょうか。
山田 世界的に見て、いま自己免疫疾患があらゆる病気の中で最も増加しています。これについて、子ども時代に接種が勧められているワクチンの種類がどんどん増えていることが自己免疫疾患の増加につながっているのではないかという説もあります。先ほど指摘した同時多種類接種などにどのように体が反応するのか、調べられていないのです。
また新型コロナ・ワクチンのような新しいワクチンは、どんな副作用があるか、射つ前は分からず、射ってみて初めて分かるのですが、実際には副作用は隠蔽されてしまうことが多いのです。また、副作用が起きても、ワクチンとの因果関係を証明することが難しいのです。
新しい日本脳炎のワクチンが登場して接種が始まったころ(2010年ごろ)、接種直後に亡くなった小学生がいました。その子は接種を嫌がって診察室から待合室まで逃げていったのです。そこを大人3人がかりで押さえつけて接種したところ、ほとんど即死という状態で亡くなってしまいました。これはワクチンによる死であることがはっきりしていると思いますが、その後、この子は発達障害があって2種類の薬を飲んでいることが分かりました。この2種類の薬はまれに突然死が起こり得るということで、たまたまワクチンを射った時に突然死が起こったとされてしまいました。ワクチンとの間に因果関係はないとされています。
また僕がかかわった例で、Hibと肺炎球菌ワクチンの同時接種で重大な副作用を起こした赤ちゃんがいます。この赤ちゃんは接種翌日からひどい痙攣を起こし、その結果、寝たきりの状態になりました。この例では、入院した病院の医師もワクチン接種が原因だと言っているのですが、厚労省の審査会では「この形の痙攣は突発性発疹で多く見られるもので、突発性発疹にかかってそれで起こったものだろう」と判定されました。突発性発疹はヘルペスウイルスによって起きるものですが、もちろん主治医はウイルスの検索もしていて、ヘルペスウイルスは検出されていませんでしたし、突発性発疹の症状もなかったのに、「突発性発疹によって起こった痙攣」とされてしまいました。こうして副作用については隠蔽されるわけです。